ハサ架け
けふのうた
ハサの上の父の腰元狙いつけ稲束投げ上ぐ朝食前に
今は子供たちの体験学習で農作業がおこなわれるが昔の田舎の子供は日々体験学習だった。
刈り取った稲はハサ架けして乾燥させる。浅間山麓では今も田の中にハサを組むが、子供のころのふるさと魚沼では家の周りに植えた杉の木に縄で正方形にネット状に段を組み「ハッテ」といっていた。
ハッテの上まで稲がかけられるとある方向から見ると家はすっぽり稲のカーテンで隠される。
朝ごはん前に刈った稲はすぐにハッテに架けなければならない。母は朝ごはんの用意があるから必然的にお手伝いは私となる。
手でかけられる下の段はいいが高いところは父が梯子に乗り私が下から投げ上げるのだ。はるか上で待つ父の腰の辺りにすっと下から稲が届くようになるのは調整力のつく高学年になってようやくできる結構熟練を要する技能だ。
稲束の穂の部分の重みを使って反動をつけすっと投げる。父が腰の辺りで見ないでも取れたときなどちょっと誇らしく感じた。間をあけないように投げるリズムも大事だ。
昼間は刈りハッテに架け、干しあがったら脱穀し調製といって米にする。その繰り返しがしばらく続く。
でもあの頃は増産増産で若い父と母は張り切って働いていたっけ。100俵取れた時は子供心にもうれしかった。
今はそれよりずっとたくさんの収穫があるが昨今の米事情だとあの頃のような感激はないだろう。弟は米専業農家としてやっているが広い田んぼで一人寂しく作業する日々だという。
わたしはただ頂くばかりで気がひけるが、もうすぐ魚沼コシヒカリの新米が届くはず?
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コメント
わぉ!
魚沼コシヒカリの新米ですか!
う~ん、聞いただけで生唾ゴックンですね。^o^
ぃくnさんへ
新米おかずにして古米食べる?(ねこおばさん)
投稿: ぃくn | 2008年10月 4日 (土) 19時19分